1月5日
日本では、新年早々に能登半島地震、羽田の飛行機接触事故などが起きてしまった。 お亡くなりになった方のご冥福とともに、被害に遭われた方々の一日も早い回復と復興をお祈りいたします。
さて、マレーシアの正月は実に簡素なものだ。 1月1日は国の祝日で休みだが、ただそれだけで、2日からは平常の勤務日である。 イベントも特に大きなものはない。 それよりも2月の旧正月(春節、chinese new year)の方が大きなイベントらしい。 このときは2日間連続で祝日となる。
今年は大みそかの12月31日が日曜日だったので、仕事が無かった。 そこで、ジョージタウンの世界遺産地区を訪ねてみた。
コーンウォリス要塞
ジョージタウンの北東の海沿いにコーンウォリス要塞(Fort Cornwallis)がある。 入場料RM20(20リンギット、約600円)。 なお、マレーシア人はRM10と半額。 18世紀後半に東インド会社によって建設された要塞である。 コーンウォリスは人名で、当時のベンガル(現在のバングラディッシュ、インド東部)総督。
この要塞はペナン島をクダ王(現在のマレーシアのクダ州の王で、王はスルタンと呼ばれる)から手に入れたイギリスの東インド会社がその防衛のために作ったのだが、実際に戦いに使用されたことはなかったとされている。 レンガの壁に大砲が並んでいる。
小さくて見えにくいが右の壁にたくさんの大砲の先が顔を出しているのがわかる。
スリ・ランバイ
この要塞にスリ・ランバイ(Seri Rambai)という名前の青銅の大砲がある。 ここに置かれている大砲の中では最も大きいものだ。
実はこの大砲は最初からコーンウォリスにあったわけではない。 もともとは、オランダの東インド会社がマレーシアのジョホール王に貿易の認可の見返りとして贈ったものだ。 それが、スマトラ島のアチェ王国、マレーシアのスランゴールへと渡り、さらにそれをイギリスが手に入れてペナンに持ってきたものである。 この大砲の移動のたびに戦いがあった。
今では、コーンウォール要塞の観光の目玉になっている。
フランシス・ライト像
ペナンがイギリスの東インド会社のものになったときに、それを治めたのがフランシス・ライトだ。 コーンウォリス要塞にはそのライトの像がある。
フランシス・ライトはペナン島の中心地ジョージタウンを開発し、その基礎を築いた人物である。
観光スポット
コーンウォリス要塞は、ジョージタウンのひとつの観光スポットになっている。
この顔出しパネルを見れば、要塞が今日では観光客目当ての施設になっていることがわかる。
この場所の評価は人によってまちまちだろう。 ただ大砲があるだけ、と思う人もいるだろう。 歴史に興味のある人は、スリ・ランバイに出会えたことに感激するかもしれない。
この要塞の外の交差点にビクトリア・メモリアル時計台がある。 白い時計台は美しく、観光客のフォト・スポットになっている。
この近辺は植民地時代にイギリス人の居留区になっていて、洋風の建築物が多い。
日中は暑いが、日陰をさがしながら歩くと、美しい建物を楽しむことができる。