マレーシア・ペナン島日記

マレーシアのペナン島での生活を通して見たこと、感じたことを発信します

Pai Thee Kong Celebration

Pai Thee Kong Celebration

Pai Thee Kong Celebrationは、旧正月9日目に開かれるお祝いで、福建省出身者の祭りだ。 前日8日の夜からお祝いが始まる。いわば前夜祭だ。 今回は、その前夜祭を見にいくことにした。

Pai Thee Kong

Pai Thee Kongは中国語で「拜天公」と書き、それを英語に直訳すると「pray sky god」になるという。 天の神を拝むということなので、中国語の「拜」は日本語の「拝」なのかもしれない。 「天公」は玉皇大帝のことで、「道教における事実上の最高神で、天界または宇宙の支配者であり、その下の地上・地底に住むあらゆるものの支配者」(Wikipedia)だ。 つまり、玉皇大帝をたたえる祭りがPai Thee Kong Celebrationである。

Hokkien

Hokkien(ホッキアン)とは中国語の方言で、日本では泉漳語(せんしょうご)と言っている。 福建省南部が発祥で、Hokkienは福建語ということらしい。 また、ペナンでHokkienというと福建語を話す人、または今は英語を話していても、先祖が福建語を話していた人のことをいう。

Pai Thee Kong Celebrationはホッキアンの祭りである。 その由来については諸説あるらしい。 ひとつの説は、この日が古代中国で福建人の先祖を無慈悲な軍隊から守った玉皇大帝の誕生日だと信じられているからだという。 だから、旧正月の初日よりも9日目の方がホッキアンにとっては重要な日なのだ。 ペナンの中国系住民で最大のグループがホッキアンだから、この祭りは盛大に行われている。

チュージェッティー

前夜祭にあたる旧正月8日目、今年は2月17日はチュージェッティー近辺に人が集まり、花火の打ち上げや爆竹が華々しく行われる。 チュージェッティーは漢字では「姓周橋」と書く。 チューは中国人の苗字で、ジェッティーは桟橋だから、「チューさんの桟橋」ということになる。 だが、実際は単なる桟橋ではない。 桟橋に家屋やお店、お寺まであり、一種の集落を形成しているのだ。 その集落は、チュー姓のコミュニティーなので、クラン(clan, 一族)ジェッティーと言われている。 チュージェッティー以外にタンジェッティー、リムジェッティーなどがある。

さて、チュージェッティーでは、午後8時から12時までお祭りが行われた。 そのときの写真をいくつか紹介しよう。

チュージェッティー入り口

チュージェッティーの入り口がきれいに飾られ、イルミネーションも美しい。

チュージェッティーの寺院

チュージェッティーの寺院がライトアップされている。 この手前に赤いテーブルクロスをかけた長机が並び、お供え物がたくさん。

お供え、丸焼き

お供えがたくさん

8時を過ぎると花火がたくさん打ち上げられ、爆竹も鳴らされる。 これが、人びとのすぐそばで打ち上げられる(道路上で)ので、危ないと思った。 チュージェッティーのすぐ隣には道教の寺院があり、孫悟空がライトアップ。

孫悟空

また、その近くにはステージがあって、歌と踊りで大混雑だった。

私の自宅アパートには門限があり、イベント日はGrabも捕まえにくいので、少々早かったが9時前に会場を後にした。

翌日が本番

翌、旧正月9日目が本番で、ジョージタウンではニョニャの衣装を着た人などがパレードをして賑やかなのだそうだ。 残念ながら、その日は自分がアフリカのザンビアでワークショップを行う直前の休日ということで、その支度がいそがしく、ジョージタウンには行かなかった。 友人の王さんがとても残念がって、ビデオを送ってくれたので、何となく様子はわかった。 また、世界各地で旧正月のお祝いがあるそうで、イギリス、フランス、ドイツなどの様子を撮ったビデオも王さんが送ってくれた。

来年は本番の旧正月9日目も見に行きたいと思う。

最後に予告、次回はザンビアの話になるはず。今ぺナン空港で、これからザンビアルサカに向かう長いフライト。疲れそー。