11月20日
クアラルンプールからペナンに移動したのが11月10日。 今日で10日が過ぎたが、この間は本当に慌ただしかった。 この週末は生活に必要なものを買いまくった。 それに掃除を頑張ったが、まだ残っている。 新しい生活をスタートさせるのは大変だと改めて実感した。
さて、ボランティアの最初の活動は現地の状況を知ることである。 自宅の周りの危険箇所、近隣住民の様子、警察、病院など重要施設の場所確認、買い物のできるマーケットや商店の場所など。 そうした状況調査のひとつに交通事情がある。 今日はペナンの交通事情について書きたい。
ラウンドアバウト
日本ではあまり見かけないラウンドアバウトが、ここペナンでは多い。 簡略化すると、次の図のようになる。
この国では左側通行なので、ラウンドアバウト(円形の部分)は常に左折して入り、時計回りに走る。 自分の行きたい道に出ていくときも左折する。 例えばCからDに進みたいとする。 日本での右折にあたるが、ラウンドアバウトに右折はない。 赤矢印のようにラウンドアバウトに左折して入り、270度走ってDへ出る。 この仕組みだと信号が必要ない。 信号が無いということは、信号待ち(赤信号)が無いということで、常に車は走る続けることができる。 そのため、渋滞の緩和にもなっている。 まあ、それでもペナンは車が多過ぎて、渋滞が多いのだが。
歩道が少ない
ペナンにも歩道はある。 だが、途中で切れてしまうことが多い。 そうすると車道の路肩を歩くことになる。 とくに大きな道路のラウンドアバウトに歩道がない。 車がびゅんびゅん走っているところの狭い路肩を歩くのは怖くてどきどきする。
私の家の近所のラウンドアバウトを直進したかったのだが、危険だったので左側の道を先まで行って横断した。 横断に10分以上かかった。 つまり、中央分離帯に10分立っていたわけだ。 それ以来なるべく歩かないようにしている。 では、歩かないならどうするのか? 今のところ、タクシーを使うぐらいしか思い浮かばないし、実際そうしている。
Grabアプリ
マレーシアにはGrabという便利なアプリがある。 これを使ってタクシーを呼び、支払いすることができる。 日本では電話で呼ぶが、それがアプリになっているのだ。 そのアプリでは迎えに来る自動車が「今どこを走っているのか」を画面地図上で確認できるし、乗車後もナビのように位置確認ができる。 加えて、迎えに来たタクシーが見つからない場合、運転手とチャットすることもできる。 使ってみるととても便利だ。 また、乗車後に運転手の評価を送ることができるので、運転手もそれを分かっていてマナーが良い。 他の国に行ったとき、タクシーがひどくて閉口したことがあったが、Grabを使っていればそういう心配がない。 日本でも海外からの観光客向けにGrabを始めたという話を聞いた。
Grabだけではないが、IT化は日本より進んでいると思う。 決済の手段にデビットカードを使う人が多く、現金をあまり持ち歩かないようだ。 それは、スリ対策にもなる。 現金を盗めばすぐ使えるが、カードはそうはいかない。 実際スリは大幅に減ったらしい。
バス
自家用車を使っていない人はバスを使っている。 バスは料金が安い。 乗るときに行き先を告げてお金を払う。 Touch'n Goカードでも支払いできる。 降りる停留所のところでブザーを鳴らして降りるという仕組みだ。 実は自分はまだバスには乗っていない。 ここに書いたことはネット情報なので、間違っていたら後日訂正したい。
日本との違い
ペナンはマレーシアで3本の指に入る大都市なので、日本の東京や大阪といった大都市と比べてみたい。
- 公共交通機関、特に鉄道は日本の方が優れている。というより、ペナンには鉄道がない。その代わりになるのがバスとタクシーだ。とくにタクシーは日本より安く利用しやすい。
- ペナンは車優先なので信号が少ない。特に歩行者用の押しボタン信号はない。また一方通行が多く、信号なしでもスムーズに走行できる。
- ペナンはオートバイが多い。渋滞時には車の間を縫っていくなど、日本では禁じられていることが常態化している。
- 歩行者が車道を歩いているのを時々見かける。しかも歩道があっても車道を歩いている人もいる。おそらく、歩道がデコボコしているので平らな車道を歩いているのだろう。道路の横断はチャレンジだが、地元の人は上手にさっと渡っている。次の写真は歩道のある道路なのだが、見ての通り、でこぼこしてしかも狭い。また、ガードレールが歩道の外側にある。日本ならば歩道と車道の間にあるところだ。
ドライバーから見ると、ペナンの方が走りやすいと思う。 なぜなら信号が少なく、高速道路のような仕組みになっているからだ。 日本の首都高のようなものだ。 そして、車を持っている人が多い。
ひとことで言うと「ペナンは歩行者よりも車優先社会」だ。